2012年11月8日木曜日

2012年11月8日 がってんレポート

~11月8日レポート:第十章:種

一輪の花を咲かせましょう。
そんな気持ちでいっぱいです。

今回の渡航は一人一人と少しの時間だけれど向き合って、
話したり作業をしたり思いを聞いたりしました。

この1年8ヶ月の期間は、
正直なかなか人と向き合ったり、
自分と向き合うタイミングがありませんでした。

東北、関東そして日本全体が、
昨年の3月11日以前と以後とは、
暮らしや生き方が大きく変わった感じがします。

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もちろん3.11以前からあったいろいろな問題や悩みも有ったことだと察しますが、
この1年8ヶ月は必死だったから、意味忘れられて居ただけの事も有るかもしれません。
心の支えとして、
生きる意味として、

私たちは何を探し何を見つけようとしているのでしょうか。
この震災で失ったものは何だったのでしょうか。
この震災で感じた事何なのでしょうか。
得た事は何だったのでしょうか。

愛する人を失い、
財産を失い、

傷ついてもなお歩くように生きる人々にとって、
復興とはなんなのでしょうか。

被災していない私たちにとっての
復興とは何なのでしょうか。

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一粒一粒の種が選んだ大地で根付き、
花を咲かせ、実をつけ、種を飛ばす。

一つ一つの物語の草花を見落とす事無く、
『キレイだね・かわいいね』と声を掛け合える姿が、
僕にとっての復興真っ最中の出来事だと思う。

そんな風景の中で海を前に、
被災者もボランティアもなく、
共に今を生きるもの同志笑顔になれますように。

2012年11月5日月曜日

2012年11月5日 がってんレポート

11月5日レポート

午後からは塩害木を山から下ろしていました。

一人作業が最近は多かったのですが、
久しぶりに2人での作業です。

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発災以降津波により運ばれた海水により、
その昔植えられた杉の多くは立ち枯れが目立ちます。
人の暮らしと隣接している地帯の杉が枯れているので、
地域の人は大雨や風の強い日などはきっととても不安だと思うのです。

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切り倒しておいてくれた木々をダンプに詰める大きさに切り、
積み込んでいると日暮れが早くなった牡鹿半島はすっかりと夕焼けタイムでした。

ダンプに積み込んだ塩害の杉を助さんと日暮れの中市街地だった場所に運びました。
この杉を使って舞台を創るそうです。
塩害の杉が使える場があってよかったです。

少しの時間でしたが、
久しぶりに黒さんと助さんと現場で一緒に動いたのですが、
なんだかよかったです。

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少し前後するのですが、
午前中は市役所に出向いたり検体を計ったりの作業でした。

僕の暮らしは土に触る事が多いです。
生活の場でも土を耕しているし、カヌーツアーでは大地にテントを張って暮らしています。
大地にある土の色はさまざまなのだけれど、
特にいやな感じがする土と言うのに出会ったことは特にありません。

昨年の発災以降に出会う土は、
自然界に有ったものではいので、
きつい匂いがしたり粘り気があったりと、
今まで出会った土のたぐいとは大きく異なります。

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今回多くの土を放射能検査機にかけているのですが、
激しく汚染されている土には、
きつい匂いも無く、
粘り気も無く、
何処にでもある土です。
言いすぎかも知れませんが・・・
北海道の我が家の畑の土となんら換わらなく見えます。
今私が何処の土がどれだけの線量があったかと言う事はしませんが、
機械に通し見えてくる数字は国が言う基準値を数倍こえています。

2012年11月4日日曜日

2012年11月4日 がってんレポート

11月4日レポート

昨日のお昼過ぎに福島市内にあるレスキューハウスに到着しました。
20代の女性が二人で今年の夏ごろから始めました。
『にじまる家』 http://ameblo.jp/soramusubi/

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ここは、今月末からカフェとしてオープンを目指しています。
ワークショップやコドモタチの遊び場としても開放予定です。

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昨年夏ごろから福島県内にて保養のプロジェクトに関わっているメンバーなので、
先週のワークショップではコドモタチやお母さん方が20名近く参加されたそうです。
放射能の線量が高い地域に暮らすご家族が遊びに来たり、
情報交換の出来る場となることでしょう。

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古い建物ですので、内装を直したり、壁を厚くしたり、
配管を直したりと、やる事は山盛りです。

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少しでも、いや一人でも命をつなぐ場になればと思っています。

今夜は一路石巻に戻ります。

2012年11月3日土曜日

2012年11月3日 がってんレポート

~11月3日レポート

一路福島県に来ています。

福島は秋真っ盛りです。
山には今朝降った雪が乗っています。

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とてもいい風景です。
僕は普段北海道に住んで居るので、
杉や竹、栗やアケビを見ることが無いのですが、
ここには栗やアケビが沢山有ります。

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この風景は僕から見ると日本の風景ですから、
とてもうらやましいです。

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でも、放射能物質が降り注いだ形跡が、
土や野山の植物などから機械を通して存在する事が見えます。
とても残念です。
私の目に見えるのは美しい紅葉の風景であり、
心地よい水の流れです。

聞いて見たいことがあります。
教えて欲しいことがあります。

・いつになったらこの美しい風景の中から放射能物質反応がなくなるのでしょうか。
・汚染は日本中いや世界中に広がっているのでしょうか。
・放射能物質に汚染されている大地に住み続けたらどうなるのでしょうか。
・放射能物質が、食べ物から空気から埃から、放射線から、体の中に入ったらどうなるのでしょうか・・・
・放射能物質が体に入ると死にますか。

慎ましくて、眼差しは遠く、大好きな仲間がここで生きています。
誰か僕に教えてください。

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明日の朝は福島市内で生きるトモダチたちの『レスキューハウス』の工事のお手伝いです。