2013年9月21日土曜日

2013年9月14日~16日 がってんレポート

9月14日

【いとおしさ】

子どもたちの数が減ったのだけれど、
大学生は7名の子供たちを迎える為に出来るコトの全てを手を抜かず準備に取り掛かっております。
あまり寝ていないのだろうけれど朝食を焚火でぱっと作り、
AMの作業を分担してすぐに動き始めています。
トイレを掃除するもの、
道具を片づけるもの、
テントを張るもの、
キャンプファイヤーの準備をするもの・・・。



PMには残りの作業をする班と、
子供たちを迎えに行く班に別れました。




作業チームは作業を終わらせ網地港に到着する子供たちを迎えに。



ゲンキいっぱいの子供たちが網地島に上陸すると、
いよいよ筏レース開催です。
各筏に旗を立て、海にお礼と、筏に魂を入れて開会宣言。





碧い海に子供たち歓声と大学生たちの喜びの声が響きます。
浜辺には、島のおじい&おばぁの声援の声がコダマします。




スタートと同時に落ちる子供たちを筏に引き上げる大学生。
水が怖いと言っていたあの子も必死に漕ぎます。
負けるわけには行きません。
3艇の筏は競い合っているようでいて、
自分に挑戦している学生と子供たちに見えてしょうがありません。
浜ではおじい&おばぁが踊り始めます。


あの日襲った海の色は黒かった事を知っている子供たちと大学生。
今は碧い海水の上をまるで未来へ進む船のように・・・。
いとおしい。


優勝チームへ挑戦する島のおじさんたちのレースが開催される頃、
島の人と学生そしてスタッフと子供たちの輪がループし始めた感じがとてもうれしかった。
日がとっぷりと西に傾くまで、
みんなで海で遊びました。





この日の夕食作りは、
ほとんどスタッフはノータッチ。
大学生が子供たちと共に役割を決めて進めています。
夕食後は小さな焚火を囲んで、
大学生の企画したゲームの時間。
笑いあり、タイコありの焚火を囲む時間はとても楽しい時間となって夜も更けて行きました。


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9月15日

【生きる】

朝食作りも手慣れたものとなってきた大学生。
今大学生は子供たちに火の起こし方、ご飯の炊き方、食材の切り方を伝えています。
『知るコト・感じるコト・学ぶコト』は、
実践し、そして他者に伝えて、始めて理解し身に付くモノだと改めて感じました。
技術をただ教えるだけではなく、
微笑みとゆとりからくる優しさで子供と向き合っている姿が、
朝の時間を包んでおります。
しかし無情にも台風は刻々と近づいております。
自然の変化に合わせた地球時間が子供たちとの別れをせかします。

大学生が徹夜状態で作った子供たちへの金メダル。
そのメダルを子供かけてあげるころには、
子供たちと共に先に帰路に着く3名の大学生もまた寂しさに包まれて来ました。


『船が出るぞぉ~』その声は、
送り出す人の気持ちと島を出る寂しさが入交り、
流れゆく雲の下、互いに子供たちと学生は唇をかみしめていました。


しんみりとした気持ちと裏腹に、
刻一刻と近づいてくる台風の気配。
学生たちの次の予定プログラムに自然の変化は合わせてくれず、
無情にも徐々に雲行きが怪しくなりいよいよ降り出す雨。


11時には緊急ミーティングを開始します。

人々の都合を優先した時間から、自然=地球時間に大きくシフトです。
まずは台風の進路予測と速度の話から。
そこから割り出し今後の対応する手順を決めます。
一番先にしなくてはならないこと、それは・・・。
風が吹き始め、雨粒が大きく叩き付けるように降り始め、
あっ!と言う間の出来事でした。



みんなで力を合わせて、テントを補強し、側溝を堀り、荷物をテントから本部に移します。

明日には台風本体がやってくる。
今日は数日間の疲れを癒すため、
夕食後は避難所で寝ることに決め20時には皆泥のように眠りに着きました。

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9月16日

【地球時間】

早朝から島の高台にある『島の楽校』にも、
轟々と高波の音が聞こえてきてます。
徐々に台風が近づいている事が解ります。

既に彼らたちは調理の為の火熾しはお手の物です。
さっと朝食を作り、台風対策へ向けての準備を開始します。




筏をバラし、使わないテントをたたみ、用具を片づけ…etc。
せわしく動きます。

風の合間を見て昼食を作り、
暴風圏に突入する前に周囲を見渡し安全地帯を探します。
時速60キロで近づく台風ですから、
残された時間はあとわずか・・・。

吹き返しの風の方が強いと見極め、
近づく風の対応よりも過ぎ去った後の風を交わす地点を探し出します。
『自分たちの城でもあるテントをなにが何でも守り抜け』
このコトがこの台風での最大のミッションです。


テントを潰さずに移動開始です。

ウインドリーダーを先頭に立て、
風を感じたらテント運搬チームを立ち止まらせ、
風が凪いだら進める役割です。

何度も立ち止まっては風待ちし、そして進むの繰り返しをしながら安全地帯にテントを運びだします。
この間に有した時間は40分。
既に40キロは暴風圏が近づいてきている計算です。
残された時間は後50分。
地球時間の変化を時計が刻々と知らせてくれます。



テントを固定し、
既に引きちぎられた箇所を補強しながら安全地帯に固定します。
風の影響を最小限にするために、テントの向きやペグの角度、補強のロープの位置を丁寧にチェックします。
暴風圏に入る15分ほど前にはすべての作業を終了し、
学生たちを避難施設に移動させ台風を迎えました。

避難施設では、お世話になった島の方々へのお礼の品作りが始まっています。
ホームステイ先の表札作りと島の楽校へのプレゼントの旗作りです。




台風も相成ってなのでしょうか、
学生たちは楽しげにフェイスペインティング!

日も西に傾き落ちる頃、
網地島は暴風圏を抜け、
がんばったみんなにステキな夕日のサプライズ。
一生忘れることの出来ない夕日となりました。



学生たちの勢いは既に台風を越え、
学生たちがスタッフも含めた全員分の夕食を作ってくれるコトに。


残りの食材を見て献立を決めると言う素晴らしさでした。

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